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ちまの日記。裏なんだか表なんだか。
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dual in snow
音もなく降る雪をただきれいだと感じた。

街燈がどこかで灯っている。強いが遠い光を受けて、互いの輪郭が、表情が見えた。
それもほんの一瞬だけ。
不安定な地面に足を取られないよう、慎重にかつ大胆に雪を蹴る。
体格差及び力諸々は圧倒的に不利。
下手に構える前に仕掛けなければ。

腰を落として低く構え、足場を踏み固めて十分に安定感を持たせている。
牽制に1発。当たっても弾かれるだけ。ほとんど意味をなしていない。
こうなるとはわかってはいたが、勢いをそのままに突っ込んだ。
当たった衝撃が跳ね返って、受け止められるのもつかの間。

浮遊感。

あぁ、またか―――

髪の毛と雪と帽子で視界がふさがれる。
起き上がろうとして手に力を入れたら、そのまま雪にずぶりと刺さった。
適当に固めてから再び力を入れて起き上がる。

すでに雪まみれ。
帽子の上からばらばらと雪が落ちて。

立ち上がると、先ほどの場所に向かってそこにある雪を蹴りあげた。
また足を取られないよう踏み出して向かう。
手に弾丸は2発。
避けないならたたみ掛けるまで。

小さな音を立て白銀が弾かれる。もう1度雪を蹴りあげてみた。
あまり届かない。
今度はゆっくり近づいた。
取っ組み合う形になり、互いの力が拮抗する。

不意を狙うその瞬間。

手を離した隙。

両肩を押す。

と。

その手を捕まれた。

音もなく、倒れこんで、冷たさ再び。
聞こえるのは互いの息遣い。遠くの光が反射して黒い空から降る雪が、白い。

一時休戦。

黒と白の世界に互いの体温と息遣い。
近すぎてよくわからない表情を向けて。

吐き出す息は白く、長く、夜に消えた。







「二人ぼっちの雪合戦」

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プロフィール

HN:
ちま
性別:
女性
職業:
大学生
自己紹介:
北國在住。

理系だけど脳みそは多分文系寄り。
ライトから純文学までバッチ来い。
基本文章に関しては雑食。
日日日や乙一は好物。

明日の進級さえままならない。
日々戦いつづけるめでぃかるぷれっしゃー。
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